『白い衝動』は小中一貫校で働くスクールカウンセラーを主人公にしたミステリーである。
人間の心の闇の部分に食い込んだ心理小説。おもしろかった。カウンセラー自身も衝動をもち、それに折り合いをつけていたのだ。
白い衝動とはなんぞや?思ったが殺人衝を表現したものだったのか。
人間と動物との違いは「矛盾」だと主人公に言わせている。
矛盾を抱え、祈りながら、人を受け入れる。
人を思うのはそういうことなのだな。
『白い衝動』は小中一貫校で働くスクールカウンセラーを主人公にしたミステリーである。
人間の心の闇の部分に食い込んだ心理小説。おもしろかった。カウンセラー自身も衝動をもち、それに折り合いをつけていたのだ。
白い衝動とはなんぞや?思ったが殺人衝を表現したものだったのか。
人間と動物との違いは「矛盾」だと主人公に言わせている。
矛盾を抱え、祈りながら、人を受け入れる。
人を思うのはそういうことなのだな。
『春に散る』は新聞小説であったそうな。
作者はルポライターから完全に小説家になったのだろうか。下巻はさくさくと楽しく読ませてもらった。
主人公の人生の仕舞方は美しい。散り際の桜のように。
「正しき人になってください」という会長の言葉通りに晩年を生きたのだろうと思う。
「おはよう、おやすみなさい。いただきます、ごちそうさま。行ってきます、だだいま。ありがとう、ごめんなさい。この八つの言葉が言えれば、集団生活は円滑にいきます。」・・・・・・・
とりわけ会長の真田がうるさかったのは「ありがとう」と「ごめんなさい」についてだった。「きちんと礼を言う。きちんと謝る」
まさに基本中の基本。人が人である魔法の八つの言葉。