徒然3行かもしれない日記

日々のこと、身体のこと、本のこと。気になることがあればコメントしてみてください。

丁寧に生きる

額を紡ぐひと

『額を紡ぐひと』谷瑞恵

額装師であった恋人を亡くし、彼の仕事を引き継ぐかのように転職し額装師となった主人公。

額を依頼した人に寄り添い額に収めたい物に対する依頼者の心の襞まで読み取り、それにふさわしい額縁をつくる。

大切な物をきちんとした形でとどめ見えるところにおいて魂のよりどころとする。

額縁は魂の入れ物になる

そういう丁寧な仕事をしている

この本を読んで自分は全然丁寧な生き方はしていないなと・・・

誰でも、傷つけたぶん傷つく、傷つられたぶん、傷つけてしまう。

 

 

 

 

死に支度

エンディングドレス

『エンディングドレス』蛭田亜沙子

『凛』が面白かったので借りてみた。

最後は身分らしく、自分に合う死に装束を縫う変わった裁縫教室。

夫に先立たれた主人公は、夫の後を追いたいと願い死ぬ準備をしょうとして裁縫教室に

通い始める。

その教室される課題にとりくんでいくうちに、自分を見つめだし、生きるパワーを取り戻していく。

いい物語だった。

人生はミシン目のようにまっずくに規則ただしく進むものじゃない。

手でちくちくとひと針ひと針縫ったなみ縫いのラインみたいに歪んでいたり。うねっていたり。

 

氷葬

氷葬 (文春文庫)

『氷葬』諸田玲子

武家の嫁が陰謀に巻き込まれ、人を殺めてしまい、その骸を沼で氷葬にする。

すべては自分の子を守るために。

それからめまぐるしく物語は動きだす。忍びとの格闘や公儀隠密と行動を共にするはめになる。

どんどん、心を強くし難局に立ち向かっていく。

影のあるい凛々しい隠密にも心をひかれながらも踏みとどまる。

美しい終わり方で、いい読後感が味わえた。

明和事件のこと初めて知りました。