2020-01-01から1年間の記事一覧
『まずはこれ食べて』 原田ひ香 ベンチャー企業のやとわれ家政婦、みのりの料理はどれもおいしそう。 みのりにとって、食事の記憶は孤独 や悲しみ、絶望と近い場所にある。せめて自分は他の人を、食べることで悲しませたくない そういう想いをもつみのりの料…
『食っちや寝て書いて』小野寺史宣 最初は面白くないなと淡々と読み進めていたら、若手編集者、井草菜種が登場する章は面白い。 結局、主人公の作家が書いている文章を読まされていたんだな。2重構造になっているのか。人は「食っちゃ寝て書く」「食っちゃ…
今日は人生で3度目の上部消化器官内視鏡検査。 胃カメラも精度よく細くなったせいか、先生の腕がいいのか楽だった。 結果、組織を取ることもなく、逆流性食道炎、収縮性胃炎と判明。 うまく、コントロールして付き合っていかねばならないとのこと。 乳がん…
風邪をひいた感じはしないのに、咳がでるがでる。喉が痛いわけでもなく、咳がでる。おまけにガムを噛んでいても咳がでる。 コロナ禍のなか、困ったな。 先月、耳鼻科で耳掃除のついでに、喉を内視鏡で見てもらったら異常なし。 ところが、げっぷは多発するし…
『君のいた日々』藤野千夜 妻を亡くした夫、夫を亡くした妻。 それぞれの立場から切々とした想いがつづられていく。 互いに想いあう究極の夫婦愛。 小説ならではの面白い工夫がされている。 どこかではぐれないように はぐれてもまた会えるように 夢でもいい…
『まだ温かい鍋を抱いておやすみ』彩瀬まる 食べ物にまつわる6つの短編集。 食べることは生きること。 苦しくて痛みを伴う日々を淡々と歩き続ける その ためにも食べる。tおいしいものを。 温かい鍋は身も心も温める。 優しい、温かなものが詰まった物語。
『生還 山岳捜査官』 大倉宗裕 遭難者をめぐる山岳ミステリー 楽しく読んだ。 山の名前が架空なのはなんでだろう?
『編集ガール!』五十嵐貴久 さくさく読めて肩のこらない小説。 経理部から編集者に抜擢された主人公の頑張りを描くお仕事物語。 編集ガールという言い方はいかがなものか?
『ふる』西加奈子 人を傷つけるがいやで、皆の癒し系になろうと日々を送る主人公。 西加奈子の不思議な世界感。 愛があれば、だれかを愛してるって、強い気持ちがあったら、その人を傷つけることは、怖くなくなるはずなんだ。 主人公にみえる白いものは、は…
『夜がどれほど暗くても』中山七里 やっぱ、どんでん返しがありさくさく読み進められる。 人の痛みを想像することが人を傷つけずにすむ。 夜がどれほど暗くても明けない夜はない。
大阪弁の訳も面白いし なんといっても自称いたずら人形作家というだけあって表情が愉快でかわいい。 こんな男の子、昔はいたなぁとなつかしい。 すごく庶民的で最高。 『あめだま』のほうが先に作られたのね。 ドンドンくんの成長がみたい。
『老後の資金がありません』垣谷美雨 義父のお葬式費用、リストラ、娘の結婚費用。度重なる出費にもめげず前向きな主人公。年金詐欺まがいの手助けをするところまで話が進んで行くのにはびっくりしたけれど。 「知恵を絞れば、まだまだ様々な可能性が残され…
日本三大渓谷、十日町の清地峡に行ってきた。 清津渓谷沿いに作られたトンネルに入坑しビュースポットに。 自然と現代アートの融合のような不思議な空間。 トンネルを歩いていると渓谷を流れる川音か聞こえ、トンネルの側面もガラスばりになっていればともっ…
『ひとつむぎの手』知念実希人 医療ミステリー仕立て。 患者に真摯に向かい心臓外科医を目指す主人公。終わりよければすべてよし。 紆余屈曲はあったものの心臓外科医になることをあきらめ「患者の命を紡ぐことのできる医者」を目指し新天地、沖縄に赴く。 …
一人の女性の殺人事件から、過去の未解決事件が動き出す。 未解事件の関係者たちが、その女性、当時は少女A。 群像劇のように、関係者から少女Aが語られていく。 年月を経て、わだかまっていたもの、しこりとなって残っていたものにスポットがあてられ、過…
『我らが少女A』高村薫 刑事ものから作風を一変させたいような高村さん。 待ってました、。帰ってきた、合田雄一郎さん、加納祐介さん。 読み始めは硬質な文章で、こんなだったかな?読みずらいなぁと思いつつ、 ふたりとも感じが変わったかな?まぁ、年月…
『私の拳が吼えるんだ』山本幸久 小学四年生の女の子が、弱いものいじめをする上級生を一発殴りたいという正義感からボクシングを始める。 いつのまにかボクシングにのめり込みまわりの人の気持ちも前向きにしていく、ホットなお話。 すごい小学生がいる!!…
『雲を紡ぐ』伊吹有喜 父の祖父母の手による宮参りのお祝いのホームスパンの赤いショール。 いじめから不登校になっていた高校生の美緒はそれにくるまっていると安らぎを覚える。が、教師の母親はそれをよしとはせず、処分してしまう。 そんな家を飛び出し一…
『語らいサンドイッチ』谷瑞恵 サンドイッチは、夢や願い、期待、未来をはさみながらつくられる。 姉妹が営む美味しいサンドイッチやさん。 ほんわか優しい物語。
榛名神社は参道が長く、本殿は岩にとっついているような神社。 神域が広くまさにパワー全開のような。 榛名湖の近くにこんな神社があったなんて・・・ 漆塗の工事中で残念だったが一見に値する。 本殿にお参りを済ませ、途中にある茶店で一休み。 こんにゃく…
高速に乗って一路箱根口を目指す。走行距離320キロ。 そして、箱根湯本駅前のさがみや。お目当てのナッツウェゼルをゲット。 思い設けすぎたせいか、美味しいのはおしいのだが、もっと美味しいと思った。 一番の大涌谷へ。 おきまりの黒たまごを食す。 手…
『癌だましい』は、「癌だましい」と「癌ふるい」の2作品が納められている。 「癌だましい」食べることがすなわち生きがいの主人公は、、よりにもよって食道癌を申告される。読んでいて痛々しく。壮絶である。漢字で表現するなら癌魂と 書くのかしら。 一方…
法曹界入りした岬洋介の推理が冴る、『もういちどベートーヴェン』でもまた音楽の世界に戻る。 17歳の岬洋介を描いた『どこかでベートーヴェン』 天才ピアニストでもあり、司法試験のトップ合格者。 たぐいまれな才能を持つ岬洋介が面白いミステリー。
『護られなかった者たちへ』中山七里 大切な人を護られなかった人が、復讐をする。 「護られなかった人たちへ」と題して発信したメッセージがすべてを語っている。 骨太の社会派ミステミー。読み応えあり。
『今日も君は、約束の旅に出る』瀬名和章 ありえないシチュエーションだが・・ライトノベルなのかな・・・失礼な表現だけれど。 でも約束は守るのは当たり前のことだが、その当たり前のことが難しい。 約束、それは絆なんだと思う。 こうしたい。こうありた…
『海を抱いて月に眠る』深沢潮 全然知らない世界がここにはある。 在日一世の韓国人の父の残した日記から父の真実の思いを知る。 祖国を離れざるを得なかった人たち、本名を名乗れなかった苦悩、歴史や同胞、社会情勢など、あらゆるものに翻弄されながらも、…
『中島ハルコはまだ懲りてない!』林真理子 こんなおせっかいで相談に乗ってくれる人いたらいいな。 姉子肌ではっきり物を言う面白くてせこいところもある面倒見のいい最高のオバハン。 サクサク読め、美味しい食べ物も出で来る。 食欲の秋にはもってこい。 …
『万波を翔る』木内昇 幕末の外交官の奮闘を描いた面白い歴史小説。 司馬遼太郎の本を読んでいるみたいだった。 活き活きと一本気な猪突邁進する主人公。 己の心棒を持つこと。 ぶれない軸をつくること。 先を見通すこと。 広く見通すこと。 失敗を糧とし、…
『最後のページをめくるまで』水生大海 ミステリ短編集。 足元をすくわれるような最後のページをめくるまでわからない結末。 小気味よく怖い。
おりしも総裁選まっだだ中だったので表題にひかれて読んでみた。 『総理にされた男』総裁選とは全く関係がなく総理の影武者があれよあれよというままに本物の総理となって国を統べるさまを描くエンタメ。 政治にうとい人(私)にもわかりやすく面白かった。 …