徒然3行かもしれない日記

日々のこと、身体のこと、本のこと。気になることがあればコメントしてみてください。

2021-01-01から1年間の記事一覧

光炎の人

『光炎の人』上・下 木内昇 電気や無線技術魅せられた貧しい農家の少年が、独学で苦労しながらも知識を吸収し技術改革をするサクセスストーリーだと思って上巻をなんとか終える。 下巻はなかなか進まず、とばしとばし・・・ 純粋に自分の技術を追求し無線の…

トリカゴ

『トリカゴ』辻堂ゆめ 無国籍者、幼児監禁、虐待、誘拐、取り換え殺人などなど、問題提起の多いミステリー。 悩みながらも自分の正義を貫き通す主人公、女性刑事がいい。 世の中に完璧などない。同様に、完璧な人間もいない。 不完全な人間同士が、不十分な…

阿川さん、いいね!

『アガワ家の危ない食卓』阿川佐和子 危ない食卓だけど、いいですね!

初志貫徹

『白光』朝井まかて 明治時代。 この時代に近代的な強い自我を持ち、絵師になるという志を理解ある兄たちに支えられ初志貫徹し、日本初ノイコン画家になった山下りんの生き様を描いた物語。 信ずる道を行けよ、励めよ。 死なば死ね、生きなば生きよ。 くじけ…

青空に向かう

『青空と逃げる』辻村深月 事情があり逃避行をする母子の物語。 暗い話が明るく感じられるのは、そこに青空がいつも広がっているからか。 それぞれの地で心優しい人たちと巡り合い辛さをかかえながらも生きていく。 背負うものがある者は強い まさにその通り…

動物の恋から

『パンダより恋が苦手な私たち』瀬那和章 野生動物の求愛行動から学ぶ恋愛術。 専門書のようなそれでいて面白い。 人間は動物とは違う。一つのものを失ったからって、全てを失ういや逆のあり得る。 失うかわりに何かを得ることもある。

いとまの雪

『いとまの雪』下 伊集院静 ようやく読了。 家老として主君の無念を果たすため用意周到に事を進める大石良雄。 潔くみごとな生き様。 生きるは束の間、死ぬはしばしのいとま

美しい題名2

『いとまの雪』伊集院静 武士の忠義を貫く姿を描く。 藩主、浅野内匠頭に危うさを感じていたなんて・・・・ 天命が仇打ちになろうとは・・・・

美しい題名

『流星ひとつ』沢木耕太郎 昭和の歌姫、藤圭子のインタビュー作品。 美しい題名。

 春の日差しのようなぷらんたん 

『春待ち雑貨店 ぷらんたん』岡崎琢磨 心優しいターナー女性が営むハンドメイドのアクセサリー店。 自分自身も悩みを持ちながらも、お客の悩みに寄り添う。 だれしも体や心のどこかにいびつなものを抱えながら生きている 春の暖かさを思わせる物語。

漂う閉塞感と生きずらさ

『漂砂のうたう』木内昇 明治初頭の混乱期、根津の遊郭を舞台に武士の身分をはく奪され遊郭の客引きとなった主人公。 閉塞感漂う生きずらさををかかえ生きる姿に読むのが苦しくなるが、落語家の弟子のポン太の明るさや苦界にあっても凛とした美しさをもつ花…

わが道を行く

『それでも彼女は歩きつづける』大島真寿美 賞を受賞した映画監督、柚木にからむ女性たちの嫉妬、憧れ、称賛など様様な思いを描く。 面白い趣向、構成の物語。 最後は柚木自身の物語になるのかと思ったが、裏切られた。 わが道を行く柚木の影響力は大きい。 …

笑って 笑って

『笑い三年、泣き三月』木内昇 戦後の混乱期。一旗あげようと浅草にやってきた心優しい万歳芸人、戦災孤児、復員者、ミリオン座の支配人と踊り子たち。 混乱期を生きる人々のエルルギー、人情や笑い、優しさがいりまじった明るく逞しい物語になっている。 明…

残りし者

『残り者』朝井まかて 幕末、江戸城明け渡しの際に自ら残り、城の明け渡しを見届けた女たちがいた。 楽しめた。 残り者というより残りし者・・・

老人初心者です

『老人初心者の覚悟』阿川佐和子 あとがきに記された おの強気になったり弱気になったりを繰り返す。 (略)「日毎に弱っていく現実を思い知り、その楽しみと哀しみを噛みしめことも無駄ではない」となだめ諭す自分がいる。 まさにそうなんだと思う自分がい…

櫛挽道守

『櫛挽道守』木内昇 幕末の木曽藪原の櫛挽職人家族のそれぞれの生き方を時代のうねりと共に描く。 神業を持つ父、それを受け継ぎたいとひたすら櫛挽に魅せられた長女。家や村から飛び出したいと願う二女。才をもちなからも早世した長男。家を守ることに精一…

2月1日 日日是好日

『禅ごよみ365日』枡野俊明 シンプルで清々しい禅語のこよみ。 1月1日 和気笑迎春 これ来年の年賀状にしょう。 ちなみに今日 10月10日は、臥月詠花眠雲

想い想われ

『この場所であなたの名前を呼んだ』加藤千恵 NICU(新生児集中治療室)を舞台にその中で働く医師、看護師、臨床心理士たち、産婦、そして、保育器の中でけなげに生きる小さな命。 それぞれの視点から命の現場をとらえる。 悲しみを消すのではなく、哀しみを…

また明日

『また明日』群ようこ 同級生5人が還暦を過ぎて再会する物語。 自分の葬式を心配する独身の友人、ヤヨイに「もし私よりヤヨイちゃんが先に逝ったら後のことは私がちやんとやるから、私が先だったら息子にいっておく」ときっぱりいえる友人関係がとてもうら…

人はたべたものと、読んだものでできている

『ぼくもだよ』平岡陽明 冒頭の1行が本を印象的なものにする。 盲目の書評家よう子と古本屋を営む本間との奇跡の心温まる物語。 本好きの二人を偶然にも編集者が繋いでいく。 米粒の点字でかかれた「ぼくもだよ」という言葉の重みと優しい心。 最後の1行。

猫物語

『猫は抱くもの』大山淳子 人間と猫の切ない絆の物語。 なくして困るものは、手放してはいけないのだ。 大切なものは、普段はつまらないものにみえていることも知った。 つまらないものを大切にしなければと思った。 面白い構成だった。

希望の未来

IT探偵事事務所を切り盛りする敏腕ハッカーのしのぶとスモモ。 時代にマッチしたエンタメ小説。 善き人生を模索しながら描いていく。 人生は、続く。

虹の椅子

い 『虹にすわる』瀧羽麻子 椅子作りに夢と人生をかけるふたりの奮闘の物語。 読後感が爽やか。 虹に腰掛けたれたら最高だろうな。

お仕事小説

『きみの正義は』水生大海 社労士2年目の前向きで頑張り屋の主人公の活躍を描くお仕事小説。 読みながら労働問題がわかる。 らせん階段を行くように少しづつ進んでいる (略)次の春にはもっと上にいこう。 もっと多くのものを見ていこう。 若いっていいな…

今日の人生

『今日の人生』益田ミリ 本音満載、飾らない今日の人生が面白い。 この本、コマ漫画を読む私の今日の人生。 なんかむなしいとという日は<むなしさ>を味わうという作者に共感しようと思う。

線を描くことは生きること

『線は、僕を描く』砥上裕将 生きる気力を失っていた主人公が水墨画の巨匠に見いだされ、多くの人と出会うことで才能を開花させ生きる意味を見出していく。 美しい水墨画の世界を描く。 墨の濃淡で心や命を表す。 美しい小説だった。

仕事は愉快にやらなきゃね、上機嫌にね

『広告の会社、作りました』中村航 有望コピーライターと若手デサイナーが愉快に上機嫌にをモットーに会社を立ち上げ大企業を相手にコンペを勝ちとるお仕事小説。 さくっと読めて前向きになれる。 仕事も人生の愉快に、上機嫌のやれたら最高。

すごい世界観

『象牛』石井遊佳 わからない世界観。想像力の賜物なんだろうな。表題より「星曝し」の風習が面白かった。七夕の夜に家財道具星に沁みついた垢、けがれをおとす。 そして死者との交流のあるふしぎな星曝し。家族の交換もなされるという・・・すごい星曝し。 …

誠の詩人

『星をかすめる風』イ・ジョンミン 戦争中、治安維持法がまかり通っていた時代、(何の罪もない)韓国からの留学生、詩人になること目指していた尹東柱が逮捕され刑務所に投獄される。そして27歳という若さで獄死してしまう。 物語は17歳の看守、渡辺の…

勇気と度胸

『料理通異聞』松井今朝子 料亭八百膳の善四郎の生涯を描く。美味しいものをつくることに邁進した人生。 そのうえ、持って生まれた親切心。 踏み込んで親切を施すにはそれなりの勇気と度胸がいるそ。れは持とうとして持てるものではない。天性の勇気と度胸が…