徒然3行かもしれない日記

日々のこと、身体のこと、本のこと。気になることがあればコメントしてみてください。

願わくば桜の下で

春に散る  上

春に散る  下

『春に散る』は新聞小説であったそうな。

作者はルポライターから完全に小説家になったのだろうか。下巻はさくさくと楽しく読ませてもらった。

主人公の人生の仕舞方は美しい。散り際の桜のように。

「正しき人になってください」という会長の言葉通りに晩年を生きたのだろうと思う。

「おはよう、おやすみなさい。いただきます、ごちそうさま。行ってきます、だだいま。ありがとう、ごめんなさい。この八つの言葉が言えれば、集団生活は円滑にいきます。」・・・・・・・

とりわけ会長の真田がうるさかったのは「ありがとう」と「ごめんなさい」についてだった。「きちんと礼を言う。きちんと謝る」

 

 まさに基本中の基本。人が人である魔法の八つの言葉。