『かび』は最初は、夫の公務災害を勝ち取ろうするのかと思いきや、その妻の行為がとどんどんエスカレートして悪だくみの深みに陥り、自滅していまうとうい、読んでいて暗くなるような小説だった。
真面目にいい主婦、いい妻、いい親であったのに。それは我慢していたのに過ぎず、妹の言葉を借りれば爆発してしまったのだ。
かびとは何か。
食器棚の後ろにかびを見つけ徹底的に掃除をするシーンではじめてかびという言葉が出てきた。
一度そこにいると知ってしまったらもはやなかっったことにはできない
かびが会社の不正ならきちんと正攻法で内部告発にと思うが、凄い展開だった。
それとも人間の心の奥底にある闇がかびなのか。
それにしても薬の服用のせい?