徒然3行かもしれない日記

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旅の終わり

 

旅涯ての地―DOVE UN VIAGGIO TERMINA

旅涯ての地―DOVE UN VIAGGIO TERMINA

 

 『旅涯ての地』は題名に惹かれ借りた。

マルコ、ポーロ族が出てきたので、東方見聞録的なものかと思っていたら、宋人と倭人の血を引く奴隷の夏佳と一途な善き人、マッダレーナとのイコンをめぐる壮大な西への旅の物語。

 宗教色が強く、異端の話が多く、なじめずななめ読みになった。

でも、いい言葉は随所にみられた。

皮肉な話だが、晴れの日が続けば、雨が降る。それだけのことだ。

人の心は水のようなものだ。毒を流されれば汚れるし、大きな岩に阻まれば思わぬ方向にの逸れていく。人生にはさまざまなことが起きる。

人生とは不意打ちの連続だ。

心の安らぎを求めて、東から西へと旅をしてきた、夏佳。

最後に、山の彼方でイコンを触れる手に安らぎを見出す。

大作には違いないのだらう。