徒然3行かもしれない日記

日々のこと、身体のこと、本のこと。気になることがあればコメントしてみてください。

死国 四国

死国

死国』は、四国巡礼お遍路さんと蘇りをミックスしたホラー。

四国巡礼を生きていた年の数だけ逆打ちすると蘇るという言い伝えを信じ、娘の蘇りを願いひたすらたすら巡礼する口移しの巫女。そしてその娘に魅入られれしまった同級生の男女。

想いの深さや、無念の情や土俗の信仰。それらをミックスして壮大な世界を作っている。

四国といえば、信仰と祈りとお接待のここ心優しき温かい国だとばかり想像していて憧れの国なのだが、死国は四国に通じるとは・・・

それだからこそ信仰が根付き、お遍路さんを大事にするのかもとも思う。

生きていくとは、こういうことだ。山積する問題を背負い込んで歩く。

それが亀の甲羅。(略)人は皆、意識するにしろしないにしろ、その甲羅を背負って生きている。甲羅えを抱かえこむこと自体、生きていることの証、正者の特権だ。

坂東眞砂子がこんな四国を描いているなんて知らなかった。