徒然3行かもしれない日記

日々のこと、身体のこと、本のこと。気になることがあればコメントしてみてください。

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

花散るまえに

『花散るまえに』佐藤雫 細川ガラシャの生涯を描く。 はかなくも美しく描く。 辞世の歌もまた美しい。 「散るぬべき 時しりてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」

読ませる

『東慶寺花だより』井上ひさし 東慶寺の花の四季と駆け込む女たちを丁寧に描く。 離婚の形は様々。 東慶寺の御用宿柏屋の人たちが当事者の気持ちを汲み取る様子が細やかに描れる。 美しい表題。駆け込むことで、新たな人生が踏み出せる。 読ませる物語。さす…

天災

『天災ものがたり』門井慶喜 古来から日本は多くの天災に見舞われてきた。 そしてその都度復興してきた。 人間の営みの強さを思う。

人助け

『はーばーらいと』吉本ばなな 親の信仰と友情、信頼。 自分の近しい人が助けを求めたら、文句なしに助けるという心根が素晴らしい。 父親もそうだが母親一本筋が通っていていい。 その息子もしかり。

人生の部品

『終の日までの』森浩美 人生の閉じ方を描く家族小説。 悔いのないように、未練のないようにその日までを生きる。 終活をして準備万端にしておかないとと思いつつもなかなか難しい。 人生の部品はスペアがないとは肝に命じたい。

表と裏

『れんげ出合茶屋』泉ゆたか わけあり女3人が力をあわせ出合茶屋をひらく。 酸いも甘いも人の表と裏を知り尽くした志摩さんが気っぷがよくていい。

助けあって生きる

『焼野の雉』梶よう子 火災のおおいお江戸で飼鳥屋を営む女主人が自立した人生を歩む姿を描く。 救い、救われ、甘え、甘えられ、頼り、頼られ。人の世は、そうして成り立つものなのだ。決してひとりじゃないのだと 助けあって生きることの美しさがこの物語に…