徒然3行かもしれない日記

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家族じまい

家族じまい (集英社文芸単行本)

『家族じまい』桜木紫乃

認知症の母の面倒をみる横暴な父親。かって家族だった二人の娘の葛藤。

かって4人家族が子供が新しい家族をもち、親は記憶もあいまいになりやがて家族はなくなる。老いるということはそういうことなのだ。

その上、娘二人の夫婦の関係も揺らいでいる。

柳のような男のふれてはいけないプライドのすれすれにいる。すれすれであるから却って静かであると気づけるくらい、年は取った。いったい何を胸にしまい、何を持ち寄ってこの関係を続けているのか

という智代の想いが沁みる。