徒然3行かもしれない日記

日々のこと、身体のこと、本のこと。気になることがあればコメントしてみてください。

五重塔と天樹

金剛の塔

壮大な小説だった、『金剛の塔』。

美しく、そして地震にも負けない素晴らしい技術の粋を集めた五重塔

百済から渡ってきた宮大工が伝えた技術。それを、現代へと伝えていく宮大工の物語。

五重塔の工法とスカイスリーの工法が似ているなんて、すごいことだ。

巧の技の素晴らしさ、人間の叡智の素晴らしさを描いた物語。

スカイツリーの響きもいいけれど、天樹という言い方も美しい名前だな。

聖徳太子スカイツリーのストラップが話をひっぱっていく構成も面白かった。

 

 

変わった家族 親子

傑作はまだ

『傑作はまだ』は瀬尾まいこの新作。

いっぷう、変わった家族の形を描くことが多い作家のような気がする。

本作もそうだ。養育費を振りこむだけで、25年もあったことのない息子がやってきてしばらく、一緒に暮らすことから物語は動き始める。

息子が父親のことを「おっさん」と呼ぶ。

この呼び方がなぜが暖かく感じる。

息子を育てた母親が素晴らしい。

 

ワイン造りに懸けた青春

ワインガールズ

『ワインガールズ』は、松山三四六が初めて書いた小説。

ラジオのパーソナリテイとして熱く語っているのを知っていた。

その語りのまんまの出だしで、読みにくかったが、だんだんとそれに慣れてきたのか、塩尻の歴史や戦時中のワインのひみつなど興味深かった。

ヤングアダルトにはもってこいの作品。