徒然3行かもしれない日記

日々のこと、身体のこと、本のこと。気になることがあればコメントしてみてください。

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

繭から這い出る

『繭』青山七恵 自責の念にかられながら夫を傷つける妻。甘んじてそれを受ける夫。 不思議ないびつな夫婦の関係。 生き詰まる二人の関係。 自分から繭を破って抜け出さなければ、自分自身が壊れていまう。 最後に救いはあるが・・・・ 不可解な夫。

美しい時間

『美しい時間 冬の花火』村上龍 やり残したこととして「奥さんと一緒に冬の花火を見にいってくれないか」という友人の遺言ともいえる手紙を受け取り、妻と久方ぶり旅行に出かけ冬の花火を見る。そして大切な人と美しい時間を持つ。 一瞬で消え去る美しい冬の…

さようならの向こう側

『さよならの向こう側』清水晴木 死後にもう一度だけ会いたい人に合わせてくれるというさようならの向こう側。 人生の最後に本当の愛を知る。「君の為に生きる」ことが「I love you」なんだと。 そして案内人として生き直す、美しい愛の物語。 それにしても…

自分の押しポイントがない

只今就活中。こっちの終活もしなければならないのだが。 久方ぶりに履歴書を書き、面接の連絡を頂いた。 悲しいかな。この年になって自分の押しポイントがない。 はて、自分の押し、強みとは・・・・・

美しい距離

『美しい距離』山崎ナオコーラ 末期癌で闘病中の妻を時短勤務で看病しながら看取る夫の心模様を描く。 お二人とも粛々としていて、おるがままの命を受け入れる。 夫の妻に対する慈しみの深い愛情の美しさがそこそこにあふれている。 夫の妻、義父母、医師、…

至極のエッセイ

『万感のおもい』万城目学 「大阪へのおもい」が良かった。 「色へのおもい」の二月の父親に対するおもいも。

交換日記

『あの日の交換日記』辻堂ゆめ 交換日記と先生(恩師)が繋ぐ出会い。 手書きの文章の中には相手への愛が絶対的に存在するのだと ちりばめられたミステレリーがうまく混ざっている。 ペーパーレスの時代に一文字一文字の大切さを交換日記は伝えている

今日も幸せ者でした

『にぎやかな落日』朝倉かすみ 83歳、おもちさん。持病が悪化し、離れて暮らす娘から施設に入居することを薦められる。 加齢とともに日常のささいな動作が上手にできなくなる。 心と体がついていかず、心もどこかに置き去りにされていくような・・・・ そ…

結婚の形

『残りものには過去がある』中江有里 披露宴の主人公と列席した人たちのさまざまな想いを綴る。 こういう形の結婚、家族の形もありなんだと思う。 多くの祝福があり華やかで幸せな姿がある。

残ることば

。 『市原悦子ことばの宝物』市原悦子 世の中って残酷だな、理不尽だなという想いが残ったのね。 でも、大事なのはその先で、「けれど、その中で、一日、一日生きていくんだ」と。 そのことを『昔ばなし』が教えてきれました このことばが一番残りました。

生きよ

『僕と彼女の左手』辻堂ゆめ 幼少時の事故のトラウマに苦しむ僕。 その時に救った少女との運命的な再会。 今度は逆に救われる。 最後の劇的なクライマックス。 うねりのような調べが聞こえてくるようだ。 生きよと。 美しいお話。

女神のサラダ

『女神のサラダ』瀧羽麻子 全国各地の美味しく丹精込めた農作物を作る女性を描いた短編集。 夜明けのレタスが一番良かった。 最後は野菜がそれぞれの農作物、酪農品が東京のレストランで供される。 うまくまとめられた作品。

捲土重来

『風が吹いたり、花が散ったり』朝倉宏景 駅でぶつかったことにより、視覚障害のあるランナーの伴走者と走ることになった19歳フリターの揺れる心を描く。 生きずらさを抱え、それでも踏ん張りいい意味での悪あがきをしながら突き進む。 人生、山あり谷あり…

ミス・セロフアン

『わたしの忘れ物』乾ルカ 引っ込み思案で目立たない大学生が学生部からの紹介で複合施設の忘れ物センターのアルバイトをする。そこで少しずつ心の変化が芽生える。 人により大切なものは違う。その物への想いも。 そういうことだったのか。期限付きの49日…

無中で読める

『十の輪をくぐる』辻堂ゆめ 二つの東京五輪をめぐる三世代物語。 集団就職、紡績会社のバレーホール。炭鉱の暮らし。夫のDV。ADHDの子供の子育て。大人のADHD。認知症。生きずらさ。オリンピックに出場する夢。 子供をまっとうに育て守ろうとした母親の強さ…