まことの幸い、みんなの幸いを一途に思っていた宮沢賢治。
美しいことば、強いことばの数々が集められている。
表題は書簡から取られた。
かなしみはちからに、
欲はいつくしみに、
いかりは智慧にみちびかるべし。
いかりのにがさまた青さ
四月の基層のひかりの底を
唾し はぎしりする
おれはひとりの修羅なのだ
「春と修羅」は難しく、賢治の苦悩なのか・・・・・
『うつくしが丘の不幸の家』町田そのこ
同じ家に住んだ5つの家族の物語。
それぞれの家族が夢や幸せをつかむため家を求める。
最初に住んだ住人が植えた枇杷の木。そして枇杷の木が成長した後に移り住んだ家族。
しあわせは人から貰ったり人から汚されたりするものじゃないわよ。
自分で 作り上げたものを壊すのも汚ですのも自分にしかできないの
と隣家の 老女が言う。幸せは自分で作っていくべきものだとは思うがなかなか幸せにはなれないな。とはいえ不幸ともいえなけれど。
1本の枇杷の木の種明かし。なかなかのものだ。みごとな構成だった。
枇杷の葉っぱでお茶がつくれるとは初めて知りました。
かねがね枇杷は種が大きいとおもっていたが、枇杷焼酎が作れ体にいいとはびっくり。
毎年実家から枇杷をもらうので今年は漬けてみようかな。